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足利市民プラザ演劇祭2013 長谷川敏夫さんインタビュー


「足利市民プラザ演劇祭2013」を間近に控えた市民プラザの演劇事業担当、長谷川敏夫さんにお話を伺いました。

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『足利市民プラザ演劇祭』とは、どういうイベントですか?

長谷川さん(以後敬称略): アマチュア劇団のバックアップを目的とした足利市民プラザ(以後プラザ)の事業の一つです。平成7年に第1回目が開催され、以後毎年8月から10月に開催しており、今回で19回目となります。

演劇祭は、どのように始まったのですか?

長谷川: 当時、足利のアマチュア演劇団体は少なかったんです。自力で活動している劇団が2つという状況でした。そんな中「僕達、演劇やりたいんですけど、何かアドバイスをいただけませんか?」とアポなしでプラザに訪ねてきた人たちがいたんですね。そこで当時の市民プラザ職員が相談に乗っていくなかで、「これで演劇をやりたい団体が3つになった。彼らをバックアップするために『演劇祭』というのを立ち上げてみたらどうか」ということになりました。そして平成7年、この3団体に、プロ劇団2公演を加えて第1回目の足利市民プラザ演劇祭が開催されました。

ところで、長谷川さんご自身はプラザの職員になられる以前からこの演劇祭に関わっておられたそうですが?

長谷川: はい、当時私はあるアマチュア劇団に所属していまして、この演劇祭には初回から役者として参加しています。最初はプラザを利用する一人の市民でした。そして8年前に縁あって市民プラザで働くようになり、現在は演劇祭の担当を務めております。

すると18年間、外からも内からも係わってこられたわけですね。演劇祭が開催されるようになって、何か変化を感じておられますか?

長谷川: 一市民として使わせていただいていた立場から始まり、現在は公演の際に職員として係わりながら、演劇祭を色々な想いで見てきました。既存の団体はこの演劇祭に参加することを目標として活動を続けていますし、また公演を観ていただいたお客様から、「私達も劇団を立ち上げてみたい」とか「あの舞台に立ってみたい」という声も聞くことができました。実際に相談に来られた方々に対しアドバイスしながら活動へのバックアップもしてゆき、演劇祭の参加へとつなげることができました。

またこの18年間のなかで劇団同士の横の繋がりもできてきましたね。公演の際に足らない部分を補いあったり、他劇団の公演を観て新たな発見をしてみたりと、互いに影響を受け合い、いい意味でのライバル関係を感じます。

「舞台に立ってみたい」未経験者が「初めての一歩」を踏み出す機会などは提供されてきたのでしょうか?

長谷川: 市民プラザでは演劇祭と並行して演劇に触れる、参加する機会を提供する目的で、演劇関連の市民講座やワークショップ(体験型の講習会)を複数回に渡って企画運営してきました。経験者には更なるスキルアップ、未経験者には演劇の楽しさを知ってもらうきっかけとして、演劇愛好者の拡大を図ってきました。このような活動を公共の施設で市民に広く周知したうえで参加しやすい環境を提供してきたかいもあったのか、なかには講座の修了生が中心となって作った劇団もあります。

今回の演劇祭の概要を教えてください。

長谷川: 今回で19回目となる足利市民プラザ演劇祭2013。8月11日から10月13日までの2ヶ月間に5団体、全9ステージのラインナップでお送りします。プロの朗読劇が1団体。こちらは市民の実行委員会組織が主催となり、公演を企画しました。その後にアマチュア劇団4団体による公演が続きます。ショートストーリー3本のオムニバス公演あり、笑って泣いて楽しめる人情喜劇あり、家族みんなで楽しめるミュージカルあり、そして何が飛び出すかわからない団体の公演ありとバラエティーに富んだ内容となっております。

演劇事業担当者としてのメッセージをいただけますか?

長谷川: 演劇に興味がある方も無い方も、手頃な料金で気軽に行くことのできる公共の施設で生の舞台を観られる素晴らしい機会であると思っています。「アマチュアの芝居」とひと言で言いますが、みんな高い意識を持って稽古に励んでいます。作品の完成に向かってメンバーが一つになっていく姿を何度も見てきました。そんな場所に立ち会っていただけたら嬉しいです。お時間ございましたら、どうぞ市民プラザまで足をお運びください。

(聞き手/「あしかがのこと。」編集員:岩澤)

足利市民プラザ演劇祭2013 上演スケジュール

プロ公演 『夏の雲は忘れない』 文化ホール

  • 8月11日(日)午後3時開演

アマチュア劇団公演 PPP45° 『アパートメント』 小ホール

  • 8月17日(土)午後7時開演
  • 8月18日(日)午後2時開演

アマチュア劇団公演 あちゃらかきっず 『鰻の出前』 文化ホール

  • 9月7日(土)午後7時開演
  • 9月8日(日)午後2時開演

アマチュア劇団公演 演劇集団Brilliant☆smile 『Mia’s Magical Stick ~ミアの魔法の杖~』 文化ホール

  • 9月21日(土)午後7時開演
  • 9月22日(日)午後2時開演

アマチュア劇団公演 天才ヒポザウルス 『厄年の味方』 小ホール

  • 10月12日(土)午後7時開演
  • 13日(日)午後2時開演

※ 開場は開演の30分前です。未就学児の入場はご遠慮ください。
市民プラザ演劇祭では全ての公演にて、1歳以上のお子様を対象に無料の託児サービスを行っております。ご希望の方は、各公演1週間前までに足利市民プラザにお申し込みください。
足利市民プラザ 電話0284-72-8511


※この記事に掲載されている情報は取材当時(2013/08/08)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。

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