あしかがのこと。 https://www.ashikaga.life/ 栃木県足利市の地域情報サイト。足利のイベント、グルメ、スポーツ情報などを言葉と動画でお届け。 Thu, 25 Apr 2019 02:26:21 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.3 https://www.ashikaga.life/wp-content/uploads/2016/02/cropped-logo-50x50.png あしかがのこと。 https://www.ashikaga.life/ 32 32 足利の学校給食の今。なぜ「ロケットパン」は姿を消したのか https://www.ashikaga.life/2019/04/post-4084/ Thu, 25 Apr 2019 02:26:21 +0000 https://www.ashikaga.life/?p=4084 コッペパンのような形のパンにバタークリームが挟まっていて、上には赤やオレンジの甘い実がのせてある「ロケットパン」。 これは以前、足利市学校給食で出されていた給食パンです。当時、給食用のパンを作っていた石井製パン所・木村屋 [...続きを読む]

足利の学校給食の今。なぜ「ロケットパン」は姿を消したのかあしかがのこと。で公開された投稿です。

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コッペパンのような形のパンにバタークリームが挟まっていて、上には赤やオレンジの甘い実がのせてある「ロケットパン」。

これは以前、足利市学校給食で出されていた給食パンです。当時、給食用のパンを作っていた石井製パン所・木村屋製パン所・小島東洋堂・筑波製パン・七福食品工業・福居パン・福地製パンが作り、担当の学校に届けていました。そんなロケットパンについて「足利学校給食共同調理場」栄養教諭の岩下充さんにお話を聞きました。

「学校給食共同調理場」栄養教諭の岩下充(いわした みつる)さん

「学校給食共同調理場」栄養教諭の岩下充(いわした みつる)さん

「楽しみを優先」という意味で出していた

給食はあくまでも食事なので「ロケットパンのような『菓子パン』は極力出さないようにしていた」と岩下さん。また、単価も高いという。しかし『楽しみを優先』という意味で、年に数回だけ出していたと岩下さんは教えてくれました。ロケットパンのパンには栃木県学校給食会から原材料の配合割合の指定があり、その指定に沿って作っていましたが、バタークリームの配合や量・チェリーの種類などはそれぞれのパン屋さんに任せていたとも。そこで、当時学校給食を担当していたパン屋さんにも話をきいてみました。

その店オリジナルのレシピがあった

「当店はクリームも手作り。チェリーもペクチンゼリーを使用している」と教えてくれたのは、現在もロケットパンを販売している「石井製パン所」店主の石井重夫さん。「クリームの作り方も量も、店それぞれ。『ドレンチェリー』という別のチェリーを使用しているお店もあった」とも。つまり、同じ名前のロケットパンでもその店オリジナルのレシピがあったということがわかります。

石井製パン所外観と、店主の石井重夫(いしい しげお)さん

石井製パン所外観と、店主の石井重夫(いしい しげお)さん

予算の関係もあり、現状ではロケットパン復活は困難

岩下さんが確認できたもので、2005年4月までは給食にロケットパンが出ていたそうです。同年6月に食育基本法が成立。「食育」の充実について考える動きが出はじめ、学校でも生きた教材として「日々の給食」を活用することに。その際「菓子パンではなくデザートを充実させ『日々の食事に重点を置こう』ということになった」などの理由から、ロケットパンはついに給食の献立から消えることとなりました。今後、ロケットパンがまた給食に登場することはあるのか質問したところ、「予算の関係もあり、現状ではロケットパンの復活は難しい」と話してくれました。

(取材記事執筆:赤坂千恵子、デスク:山田雅俊、校正:茂木諭子)

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足利で創業100年。親子3代続く稲葉納豆工業所 https://www.ashikaga.life/2019/04/post-4069/ Mon, 01 Apr 2019 04:12:10 +0000 https://www.ashikaga.life/?p=4069 日本人になじみの深い納豆を作り続けて創業100年になるのが足利市伊勢町にある株式会社稲葉納豆工業所。木を薄く削って作る経木きょうぎで、納豆を三角形に包んだ昔懐かしい経木納豆から、北海道産の大豆を使用した大粒や小粒の納豆、 [...続きを読む]

足利で創業100年。親子3代続く稲葉納豆工業所あしかがのこと。で公開された投稿です。

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日本人になじみの深い納豆を作り続けて創業100年になるのが足利市伊勢町にある株式会社稲葉納豆工業所。木を薄く削って作る経木きょうぎで、納豆を三角形に包んだ昔懐かしい経木納豆から、北海道産の大豆を使用した大粒や小粒の納豆、地元足利の大豆を使用した納豆など、品揃えが豊富な納豆製造所です。平成9年から3代目の代表取締役に就任した稲葉好聡よしさとさんにお話を聞きました。

左から三男の淳輔さんと妻のるり子さん

左から三男の淳輔さんと妻のるり子さん

稲葉納豆の始まり

当時栃木県那須町で米屋を営んでいた先代の稲葉米吉さんが、ご飯のおかずに合う納豆に魅了され、親戚の納豆屋に製法、技法を一から学びました。そして栃木県那須町から栃木県足利市に移住、大正8(1919)年市内に稲葉納豆工業所を創業。昭和27年の株式会社稲葉納豆工業所創立を期に、2代目・稲葉登美男とみおさんが代表取締役就任、そして現在の3代目社長・稲葉好聡さんへと、大正・昭和・平成と親子3代続く納豆製造所です。現在従業員は30人。妻のるり子さんと三男の淳輔さんが製造全般を、次男の大輔さんが営業などの業務に携わり、ご家族でこの稲葉納豆工業所を支えています。

大釜で大豆を蒸している様子

大釜で大豆を蒸している様子

知っているようで実は知らない。納豆ができるまで

納豆は、大豆を水で浸漬しんせき(※)→蒸す→納豆菌散布→パック詰め→発酵→冷却熟成→梱包→出荷、これらを3日間かけて行います。先代から守ってきている事として、大豆の表皮を傷つけずにうまみを閉じ込められるように、機械で洗浄せずに全て手洗いする事から始めるので、大量生産はできないそうです。また大豆の種類によって浸漬時間、蒸す時間、発酵の温度を変えていて、稲葉さんは「この作業には長年の経験に基づく目利き、知識、熟練の技術が必要だ」と話します。

大豆を浸漬(しんせき)している様子

大豆を浸漬(しんせき)している様子

昔ながらの経木納豆へのこだわり

現在でも国産鈴丸という商品や通信販売の手作り納豆には、木を薄く削ってできた紙状の板、経木を使用しています。経木には松脂まつやにの持つ殺菌効果があり、適度な通気性と保湿性、独特の芳香と、さらに天然のうまみ成分を持つと言われており、経木を使用することによって納豆菌の発酵状態が良く、しっとりふっくらとした深い味わいの納豆ができるそうです。この経木を折り、納豆を詰めて包装するという一連の作業も、創業以来変わらず全て手作業で行われています。

経木に納豆を詰めて梱包している様子

経木に納豆を詰めて梱包している様子

国産大豆にこだわり大豆の選定に妥協はしない

納豆の味の違いは素材で決まります。今は輸入大豆の納豆も多いなか、稲葉納豆は一部の商品を除いて、国産の大豆を使用した納豆がほとんどです。主に北海道産と足利産の大豆を使用しており、稲葉社長は「北海道の大豆はうまみと甘みがほかの大豆とは全然違う。経木で包んでいる納豆は全て北海道産大豆を使用しているので、特に大粒大豆を使用した納豆は、昔懐かしい納豆本来の美味しさを味わえる」と話します。

(※)浸漬…大豆を水につけておくこと

(取材記事執筆:石井早輝子、デスク:山田雅俊、校正:茂木諭子)

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遊べる場所が無いから作った 保護者と子どもで決める放課後の過ごし方「葉鹿学童クラブ」 https://www.ashikaga.life/2019/03/post-4057/ Thu, 28 Mar 2019 00:39:06 +0000 https://www.ashikaga.life/?p=4057 足利市立葉鹿小学校の学区内に、NPO法人アニマシオンが運営する葉鹿学童クラブがあります。リフォームした一軒家に「ただいま!」と帰ってくる子どもたちは、外遊びを中心に、やりたい遊びを自分で見つけて自由に過ごします。現在、保 [...続きを読む]

遊べる場所が無いから作った 保護者と子どもで決める放課後の過ごし方「葉鹿学童クラブ」あしかがのこと。で公開された投稿です。

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足利市立葉鹿小学校の学区内に、NPO法人アニマシオンが運営する葉鹿学童クラブがあります。リフォームした一軒家に「ただいま!」と帰ってくる子どもたちは、外遊びを中心に、やりたい遊びを自分で見つけて自由に過ごします。現在、保護者会会長でもある茂木諭子さんは子どもたちが放課後、思いっきり遊べる居場所を作ろうと、この学童クラブを立ち上げました。

外遊びは縄跳びなど時期によっても流行りがあるのだとか

外遊びは縄跳びなど時期によっても流行りがあるのだとか

子どもが自由にルールや方法を決めて、自由に遊べるのが本来の「遊び」

「自分が子どもの頃は、子どもたちだけで遊べる場所と時間があった。小学生時代に、子ども同士が自由にルールや遊びを考えるってとても貴重な経験なんです」と話す茂木さん。教育関係の仕事をしていることもあり、教育業界ではその重要性が叫ばれている「非認知能力(※)」が「遊び」のなかで培われていくという研究結果が頭にありました。しかし実際の子どもたちの放課後の過ごし方は、「自由に遊べる」状況とは程遠い事に危機感を持ちます。

子どもたちが自由に遊べる場所が無い

現代の子どもたちには、治安や交通事情で気軽に集える場所がないうえ、塾などの習い事などで遊ぶ時間すら減っていることが多い。そして茂木さんは、それらを全て「大人の事情」と捉える一方で、放課後子どもたちが過ごす学童クラブの有り様を変えれば、こうした状況を変えていけるのでは、と考えたそう。子どもが自由に遊べる場所を大人が意図して作らなければならない、と同じ考えを持った保護者と協力しあい、学童クラブの立ち上げに動き出しました。

保護者や子どもたちも 全て手作りで完成した施設

学童クラブの施設は使っていない民家を借り、修繕工事しました。費用のほとんどは寄付で賄い、修繕工事は保護者や子どもたち、友人・知人、全てボランティアで完成した手作りです。子どもたちが過ごす室内は、大人の目の届く広さ。入り口スペースに大きな屋根が付いていて、雨の日でも外遊びができます。近所にある用水路は、ザリガニやドジョウを探すことのできる人気の遊び場です。

ハンモックを揺らす時は下になにか敷く、周りに誰かいてはダメ。と子ども自身が経験しルールができていく

ハンモックを揺らす時は下になにか敷く、周りに誰かいてはダメ。と子ども自身が経験しルールができていく

意図して子どもが遊べる環境を作らないとならない現代で

葉鹿学童クラブでは大人の都合で遊びを制限することはありません。子どもが主体となって遊びを作り、指導員が見守ります。「多くの保護者は安い、近いという理由で学童を選ぶ。でもそれは、学童に対して、放課後豊かな生活が送れる場所だという期待を持つ人が少ないから」と、運営するなかでの課題にも気付かされたという茂木さん。こんな学童もあるんだ、こういう学童だったら預けたい、と思う人が増えるよう、時間をかけて保護者の意識も変えていきたいと想いを語りました。

NPO法人アニマシオン理事・葉鹿学童クラブ保護者会会長 茂木諭子さん

NPO法人アニマシオン理事・葉鹿学童クラブ保護者会会長 茂木諭子さん

※「非認知能力」……個人の能力のうち、いわゆる「認知能力」には該当しない種類の能力の総称。学力テストや知能テストなどによる指標化が難しい、性格や気質に属する能力。
非認知能力に区分される性質の例としては、協調性、計画性、粘り強さ、意欲(モチベーション)の高さ、あるいはリーダーシップなどが挙げられる。(引用:新語時事用語辞典)

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第31回東京国際映画祭 足利撮影作品『旅猫リポート』取材 https://www.ashikaga.life/2018/11/post-4048/ Sun, 25 Nov 2018 15:16:31 +0000 http://www.ashikaga.life/?p=4048 今年で31回目を迎えた東京国際映画祭が、10月25日木曜に東京六本木ヒルズで開催されました。今年のアンバサダーである松岡茉優さんは、薄いピンク色のロングドレスで登場。思い思いの衣装で登場する俳優たちがレッドカーペットを彩 [...続きを読む]

第31回東京国際映画祭 足利撮影作品『旅猫リポート』取材あしかがのこと。で公開された投稿です。

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今年で31回目を迎えた東京国際映画祭が、10月25日木曜に東京六本木ヒルズで開催されました。今年のアンバサダーである松岡茉優さんは、薄いピンク色のロングドレスで登場。思い思いの衣装で登場する俳優たちがレッドカーペットを彩り、集まった映画ファンを魅了しました。

今回あしかがのこと。が注目したのは、足利市(筑波小学校)でも撮影された『旅猫リポート』。『旅猫リポート』は特別招待作品として、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで上映され、上映後の舞台挨拶には福士蒼汰さんと猫のナナ、三木康一郎監督が登壇しました。

福士さんは本作の特別招待について「映画祭に出演作品が出品されるのは初めて。とても光栄ですし、たくさんの皆さんに見てもらえる機会でうれしい」と話しています。上映後の舞台挨拶とあって、場内を見渡しながら「皆さんの表情を見ると、いろんな感慨があるのかなと思う」としみじみ語りました。国際舞台でのお披露目に加えて、すでに7ヶ国での配給も決まったことについては「世界の皆さんにも伝わる普遍的な愛情が描かれている」。ナナを抱きながら「最近、ようやく仲良くなれた気がする」と微笑ましい場面もあった。

最後のレッドカーペットイベントにも参加した福士さんとナナ、三木監督。ちなみに、このイベントに動物が参加するのは初めてだったそう。三木監督が「一度ナナに自由に歩かせてみようか?」と提案した際には、福士さんがすかさず「やってみたいですけど!」と発言。レッドカーペットへの意気込みを尋ねられた福士さんは、しばらく考えたあとに「意気込み、あります! 一歩一歩貴重な時間を感じて歩きたいです」と答え、観客から大きな拍手を贈られていました。三木監督は「右手と右足が同時にでないように注意します」と答え、観客からは爆笑が起こり、舞台挨拶は終了した。

本作品は、有川浩の小説を映画化。主人公・悟がある事情から愛猫のナナを手放すことになり、新しい飼い主を見つけるためナナと旅をする様子を描くロードムービー。

第31回東京国際映画祭 足利撮影作品『旅猫リポート』取材あしかがのこと。で公開された投稿です。

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