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保護者と子どもで決める放課後の過ごし方

遊べる場所が無いから作った 保護者と子どもで決める放課後の過ごし方「葉鹿学童クラブ」


足利市立葉鹿小学校の学区内に、NPO法人アニマシオンが運営する葉鹿学童クラブがあります。リフォームした一軒家に「ただいま!」と帰ってくる子どもたちは、外遊びを中心に、やりたい遊びを自分で見つけて自由に過ごします。現在、保護者会会長でもある茂木諭子さんは子どもたちが放課後、思いっきり遊べる居場所を作ろうと、この学童クラブを立ち上げました。

外遊びは縄跳びなど時期によっても流行りがあるのだとか

外遊びは縄跳びなど時期によっても流行りがあるのだとか

子どもが自由にルールや方法を決めて、自由に遊べるのが本来の「遊び」

「自分が子どもの頃は、子どもたちだけで遊べる場所と時間があった。小学生時代に、子ども同士が自由にルールや遊びを考えるってとても貴重な経験なんです」と話す茂木さん。教育関係の仕事をしていることもあり、教育業界ではその重要性が叫ばれている「非認知能力(※)」が「遊び」のなかで培われていくという研究結果が頭にありました。しかし実際の子どもたちの放課後の過ごし方は、「自由に遊べる」状況とは程遠い事に危機感を持ちます。

子どもたちが自由に遊べる場所が無い

現代の子どもたちには、治安や交通事情で気軽に集える場所がないうえ、塾などの習い事などで遊ぶ時間すら減っていることが多い。そして茂木さんは、それらを全て「大人の事情」と捉える一方で、放課後子どもたちが過ごす学童クラブの有り様を変えれば、こうした状況を変えていけるのでは、と考えたそう。子どもが自由に遊べる場所を大人が意図して作らなければならない、と同じ考えを持った保護者と協力しあい、学童クラブの立ち上げに動き出しました。

保護者や子どもたちも 全て手作りで完成した施設

学童クラブの施設は使っていない民家を借り、修繕工事しました。費用のほとんどは寄付で賄い、修繕工事は保護者や子どもたち、友人・知人、全てボランティアで完成した手作りです。子どもたちが過ごす室内は、大人の目の届く広さ。入り口スペースに大きな屋根が付いていて、雨の日でも外遊びができます。近所にある用水路は、ザリガニやドジョウを探すことのできる人気の遊び場です。

ハンモックを揺らす時は下になにか敷く、周りに誰かいてはダメ。と子ども自身が経験しルールができていく

ハンモックを揺らす時は下になにか敷く、周りに誰かいてはダメ。と子ども自身が経験しルールができていく

意図して子どもが遊べる環境を作らないとならない現代で

葉鹿学童クラブでは大人の都合で遊びを制限することはありません。子どもが主体となって遊びを作り、指導員が見守ります。「多くの保護者は安い、近いという理由で学童を選ぶ。でもそれは、学童に対して、放課後豊かな生活が送れる場所だという期待を持つ人が少ないから」と、運営するなかでの課題にも気付かされたという茂木さん。こんな学童もあるんだ、こういう学童だったら預けたい、と思う人が増えるよう、時間をかけて保護者の意識も変えていきたいと想いを語りました。

NPO法人アニマシオン理事・葉鹿学童クラブ保護者会会長 茂木諭子さん

NPO法人アニマシオン理事・葉鹿学童クラブ保護者会会長 茂木諭子さん

※「非認知能力」……個人の能力のうち、いわゆる「認知能力」には該当しない種類の能力の総称。学力テストや知能テストなどによる指標化が難しい、性格や気質に属する能力。
非認知能力に区分される性質の例としては、協調性、計画性、粘り強さ、意欲(モチベーション)の高さ、あるいはリーダーシップなどが挙げられる。(引用:新語時事用語辞典)

備考足利市葉鹿町仲町地区内
NPO法人アニマシオン
葉鹿学童クラブ
https://hajikagakudo.localinfo.jp/

※この記事に掲載されている情報は取材当時(2019/03/28)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。

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田嶋美歩

田嶋美歩

足利市出身。15年ほど足利を離れていましたが子供の小学校入学を機に地元にUターン。クラウドソーシング活用講座で、ライティングとデザインの講座を受講した2期生。一男二女の母。保育、幼児教育を得意分野としています。時々たいこを叩いたりもします。

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