© あしかがのこと。 All rights reserved.
「麺や松」学生達への愛情から生まれた350円のラーメン
足利市伊勢町にあるJR足利駅北口を出ると目の前に見える「麺や松」は2008年にオープン。今年8月に店舗を拡大し、昭和レトロな内装にリニューアルしました。近くの塾に通う中学生や足利駅を利用する高校生が多く注文するのは、一杯350円の「学生ラーメン」です。約二年前に誕生したという「学生ラーメン」について、店長の松島文久さんにお話を伺いました。
太田市出身のオーナーが足利市にラーメン屋を作った理由
松島さんは、群馬県太田市出身。小さい時から学生の頃まで足利によく遊びに来ていたそうです。ラーメン屋を開店するにあたり場所を探していた2007年頃、偶然足利駅周辺を訪れました。しかし、賑やかだった印象の足利駅周辺は当時より店も少なくなっていて、寂しさを感じたのだとか。その時に賑やかな場所に店を出すよりもやりがいがあるのではないかと思った松島さん。「日本人は自分の中で好きなラーメンが決まっていて好みは人それぞれ。ラーメン屋によってもみんな独自の味がある。ラーメン屋を選んだ理由もその面白さです」と話します。
350円のラーメンを作ろうと思ったわけ
学生時代にお金がなかった松村さん自身の経験から、350円のラーメンを作ることにしたそうです。「みんなで食事に行っても誰かしらお金のないやつがいる。そういう人も友達から一人50円とか100円を借りて350円くらいなら出せるんじゃないかと思って」と話します。テーブルには一冊ずつ「松ノート」という書き込み自由なノートが置かれています。混んでいるときにお客さんと話ができないから、という理由で置かれた「松ノート」は仕事終わりなどに必ず目を通しているそうです。
「学生ラーメン」と「醤油ラーメン」の違いとは
通常メニューの「醤油ラーメン」は、チャーシュー、メンマ、ナルトも乗っていて、一杯650円。「学生ラーメン」に乗っている具は海苔とネギのみで、丼ぶりは少し小さめ。違いは具だけで味は一緒とのこと。「学生ラーメン」だけでは物足りない学生に、一緒に注文されることが多いのは300円の「肉めし」だそうです。「みんな得してたくさん食べられるものを見つけるのがうまいんですよね」と松島さんは笑って話します。
卒業しても使える!「学生専用サービスカード」
学生達がお腹空いた、と気軽に来られる店が理想だという「麺や松」の学生達への愛情は、店内で配られる「学生専用サービスカード」にもみられます。「学生ラーメン」以外のラーメンを注文の場合、カードを提示すると大盛が無料に、さらに100円のトッピングの中から一つを無料で注文できます。進学などで足利を離れた学生が久々に来てくれた時、成長したその姿に松島さんが気付けないことがあり、申し訳なく感じるのだとか。カードを見せてもらえれば「あの時の学生か」と気付き話すきっかけになる。卒業してからも「学生専用サービスカード」を使うことができます。
「麺や松」店舗情報
場所 | 麺や松 栃木県足利市伊勢町1-2-1 両毛ビル1F |
---|---|
備考 | TEL:0284-43-2117 営業時間: 11:30~14:30 17:30~22:00(ラストオーダー) 定休日: 日曜日夜、月曜日 駐車場: 店舗斜め向かい(足利駅前東駐車場内の北側) |
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2017/09/13)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
※見出し、記事、写真の無断転載はご遠慮ください。
田嶋美歩
最新記事 by 田嶋美歩 (全て見る)
- 遊べる場所が無いから作った 保護者と子どもで決める放課後の過ごし方「葉鹿学童クラブ」 - 2019年3月28日
- 「麺や松」学生達への愛情から生まれた350円のラーメン - 2017年9月13日
- もう一つの甲子園!足利工業高校が初出場「写真甲子園2017」 - 2017年8月29日