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和泉聡 足利市長インタビュー


 4月21日に任期満了に伴う足利市長選が行われた結果、無所属新人で元朝日新聞記者の和泉聡氏(49)=自民推薦=が無所属現職(当時)の大豆生田実氏(47)を破って初当選し、5月13日に新市長へ就任しました。

 今回の「あしかがのこと。」カバー記事では、和泉市長に行ったインタビューの内容を掲載いたします。

――市長就任、おめでとうございます。市長になられてから、心境や環境に変化はありましたか?

和泉市長:市長に就任してから改めて、「大変な仕事に就いてしまった。頑張らなければ。」という思いが湧いています。ある方に「当選はゴールではなく、スタートだよ」と言われましたが、本当にその通りですので、皆様からの期待にどう応えていくかを常に考えるようになった、ということが最も大きな心境の変化です。

環境という点では、当選前は「知名度がない」と言われ続けていたのに、市長になったことで当たり前ですが足利市民の中で一番「有名な人」になったことが大きな変化です。歩いていてもいろんな方から声をかけていただけるようになりましたが、サンダルにジャージ姿でコンビニに行けなくなりました(笑)。

――市長から見た足利の魅力は、どんなところにありますか?

和泉市長:足利で生活する人、もしくは足利出身で市外で活躍している人も含めて、人材が豊富だという点が一番の魅力です。こうした人材が足利から流出してしまうケースも多いわけですが、何とか足利に戻ってきてもらい、力を貸してもらいたいです。そうした「足利の人」の力を集結すれば変化が起こせるのではないか…と期待しています。

――では、市長から見て足利にはどんな課題があるとお考えでしょうか?

和泉市長:足利が「繊維の街」でなくなってから久しいわけですが、「繊維」に代わる新しいものを目標を持って作りきれていない、ということが課題だと考えています。新しいものとは産業かもしれないし、観光にヒントがあるかもしれないし、あるいは別の突破口があるかもしれない。いずれにせよ、市民や市など、色々な人が知恵を出し合いながらそれを築いていく。「足利は○○の街」の「○○」にあたるものを見つけていかないといけません。すぐには見つからないかもしれませんが、でもそれがないと街がジリ貧するだけになってしまうと思います。

――今伺った「課題」の解決について、現在考えている具体策はありますか?

和泉市長:観光と産業団地をつくることを目指したプロジェクトチームは、すでに立ち上げました。このふたつを当面は軸にして、いろんな可能性を探っていきます。

ひとつ言えるのは、リーダーが変わると人脈が変わる、ということです。人脈が変われば応援してくれる人の流れや層も変わってきますし、足利に「元気」を持ってこられるような流れが生まれる予感は早くもしています。私の人脈や市職員の力、これらを絡めて、計画を具体的にしていきたいなと思っています。

――和泉市長は選挙中も記者時代に築いた人脈を活かすというお話をされていますが、人脈を具体的にどのような形で市政に生かしていこうとお考えなのでしょうか?

和泉市長:たとえば先日、最高裁の判事をしておられた高校の大先輩にわざわざ訪ねていただき、後輩たちの刺激になるような場があればいつでも力を貸します、と言っていただきました。他にもキャリア外交官を務めている後輩からも話をするたびに「足利のためにできることがあればやりたい!」と言ってもらっています。こういった方々と多感な世代の子どもたちとの交流の機会を設けて、子どもたちが自らやる気になるような刺激を与えられたら…と思っています。

――では、今度は少し長期的な視点 に立って、この4年間の任期中に力を入れたい分野や「これは絶対に成し遂げたい」ことは何か教えてください。

和泉市長:ひとつは、仕事を生み出すために産業団地のようなものを作っていきたいと思っているので、その道筋を4年間の間に見出したいと思っています。もうひとつは、中心市街地の活性化を含めて、足利に人が来てもらえるようなことを形にしたいです。

 特に、中心市街地の「夜」に、明かりを一つでも二つでも多く灯したい。夜、街に明かりが戻ってくれば人々の心理も変わってくるし、「少し元気がない」今の状態を逆転させることにつながると思うんです。4年間に一つでも二つでもいいから、明かりを灯したいですね。

――ここからは市長のお人柄がわかるように、ちょっと質問を変えて…。ご趣味はなんですか?

和泉市長:体を動かすこと、汗をかくことです。今は健康維持もかねて、毎朝、ジョギングをするようにしています。ただ、体のリフレッシュだけではなくて頭のリフレッシュができる趣味も何か見つけようと思っています。今はどうしても仕事のことばかり考えてしまうので、切り替えが必要だなぁと感じています。気持ちの切り替えができるような趣味、何かありませんか(笑)?

――もともと市長になられる前から「仕事人間」タイプだったのですか?

和泉市長:そうですね。記者時代は単身赴任も多かったですし、国内では事件記者として24時前には帰らないような生活が大半だったので…。

――であれば、体力には自信があるのでしょうか(笑)?

和泉市長:体力には自信がありますね。もちろん過信はしないようにしています。

――最近はとてもお忙しいとのことですが、休日は何をされていますか?

和泉市長:土日はイベントなどへ挨拶に行くことも多いのですが、午前中で終わって午後は休養できる、という日もあるので、そのような日には昼間から少しお酒を飲んで昼寝をする、というのが最近の休日の過ごし方になっています。

――お酒を飲まれるのが好きなんですね。

和泉市長:妻との共通の趣味がお酒ということもあって、お酒を飲むことが気持ちの切り替えにつながっているかもしれません。

――私たちコミュニケーション・ラボでは市長をお招きして直接話ができる場も作っていきたいと考えているのですが、そのように市民と直接話をしたり、Facebookなどを使って交流を図ったり、ということに興味はお持ちでしょうか?

和泉市長:今はまだ具体化できていないのですが、できるだけ早くそういう場にお邪魔したり、機会を作ったりしたいなと思っています。たとえば私自身は家庭教育の重要性について話をできることはあるなと思っているので、「家庭教育懇談会」などの場に出かけていきたいな、ということで、すでに予定にも入っています。ほかにも市政について各地区の皆様と話をする場も持てると考えていますし、ざっくばらんにお昼を一緒に食べながら話をするような機会をオープンに呼びかけるということもできたらいいなと思っています。

――現在市長と若者が直接話をできる「タウンミーティング」を開催したいと考えおり、和泉市長にもぜひお越しいただきたいのですが。

和泉市長:「ざっくばらんに話す場」にはぜひ伺いたいです。

――最後に、座右の銘を教えてください。

和泉市長:「勇気・決断」というのがひとつです。新聞記者を辞めて市長選挙に立候補したことは人生の重大な決断でしたが、この座右の銘に基づいた行動でした。

もうひとつ、吉田松陰の言った「至誠通天(しせいつうてん)」という言葉があります。これは「誠の気持ちを貫けば、願いは天に通じる」という意味ですが、選挙を経験して本当にこの言葉どおりだと実感をしています。

――お忙しいところありがとうございました。

 

(取材日:2013年6月27日 聞き手/「あしかがのこと。」編集長:茂木、写真撮影/「あしかがのこと。」記者:山田)


※この記事に掲載されている情報は取材当時(2013/07/04)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。

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satoko motegi

satoko motegi

足利生まれ、足利育ち。坂西地区出身・在住。 大学・社会人時代は神奈川と東京で過ごすも、長女の出産を機に足利に戻り、現在は東京(職場)と足利を行ったり来たりの生活を送る。 二児の母。

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